お金の学校でもお話をしていた日本円の実力ですが、
各国の通貨の実力を示す指数で、ビッグマック指数、スタバ指数などありますが、
世界銀行が発表している実行実質為替レートがあります。
これは世界各国の貿易統計などから割り出すもので、単純に2カ国の為替レートだけではなく各国の通貨の実力を測る指標です。
また、2カ国間のインフレ度の違いが、名目の為替レートでは測れない通貨の実力の違いを生みます。
例えば、同じく1ドル=100円で不変であったとしても、日本ではインフレが進んでおらず米国ではインフレによってドルの価値が半分になったとしたら、日本円で半分の米国商品しか買えないのだから円の通貨価値はドルに対して実質半分になったと考えるべきという考えのものです。
この為替レートが50年ぶりの低水準になったとのニュースがありました。
円の実力、50年ぶり低水準に接近 円安で成長力高まらず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB220XS0S1A021C2000000/
円の総合的な実力を示す実質実効為替レートが約50年ぶりの低水準に近づいている。国際決済銀行(BIS)が17日に公表した10月の数値は68.71となり、1972年並み(67台)の低さになった。日本の物価上昇率が海外に比べて低く推移したことに加え、輸出競争力を重視して円安につながるような政策を進めたことが要因だ。かつてとは経済構造が変わり、円安は成長力の底上げに寄与していない。
円相場1ドル=115円台に値下がり 4年8か月ぶり円安ドル高水準
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211123/k10013358311000.html
23日のアジアの外国為替市場では円相場が一時、1ドル=115円台まで値下がりしました。アメリカのFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長の再任が発表されたことで今後の金融政策に対する不透明感が和らいだためで、4年8か月ぶりの円安ドル高水準です。
23日のアジアの外国為替市場では午前中からドルを買って円を売る動きが強まり、円相場は一時、1ドル=115円台まで値下がりして2017年3月以来、4年8か月ぶりの円安ドル高水準をつけました。
これはアメリカのバイデン大統領が来年2月に任期が切れるFRBのパウエル議長を再任すると発表したことで、今後の金融政策に対する不透明感が和らいだためです。
議長の再任によって市場のこれまでの見込みどおりアメリカが今後、利上げに向かうという見方が広がり、ドルを買う動きにつながりました。
市場関係者は「アメリカでインフレが続き利上げの時期が予想よりも早まるという観測もあってドルが買われている」と話しています。
円安は日本経済にとって輸出などの面でプラスの効果が期待できますが、一方で高止まりしている原油などの輸入価格を押し上げることにもつながるため影響を慎重に見ていく必要がありそうです。
ロンドン市場は1ドル=114円台後半
一報、23日のロンドン外国為替市場ではいくぶん円が買い戻され、1ドル=114円台後半を中心に推移しています。市場関係者は「アメリカのFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長の再任が発表されたことでアジアの市場で円安ドル高が進んだが、ロンドンの取り引き時間では値下がりした円を買い戻す動きが出ている」と話しています。
背景には日米間の「金利差の拡大」
円相場はことしはじめに一時、1ドル=102円台後半となりましたが、その後、値下がり傾向が続きこの2か月だけでおよそ5円、円安が進みました。背景には日本とアメリカの間の「金利差の拡大」があります。
アメリカでは景気の回復を受けて中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が今月3日に、新型コロナ対応として続けてきた量的緩和の規模を段階的に縮小する政策転換を決めました。
インフレ=物価上昇の懸念も出ていることもあり、市場では利上げも前倒しされるのではないかとの見方から、ことし9月下旬に1.3%台だったアメリカの長期金利は1.6%に上昇しています。
一方、日本の長期金利は日銀の金融政策によってゼロ%程度に抑えられています。
先行きについても新型コロナで打撃を受けた経済を下支えするため、日銀は今の大規模な金融緩和を維持する方針を示し、超低金利の状況が続くと見込まれています。
このため日米の金利差はさらに広がっていくとの見方から、円を売ってより利回りが見込めるドルを買う動きにつながっています。
また国際的な原油価格が高くなっていることで、日本企業が取り引きするためのドルの需要が増えたことも円安を加速させる要因となっています。
ハワイに旅行するとABCストアという日本でいうところのコンビニのようなお店があります。
ここでたとえばサンドイッチを買うとUSD6.99です。
対して日本のセブンイレブンで同じようなサンドイッチを購入すると300円+消費税10%(食べ物は8%)です。
これをUSD1=JPY115で計算すると803.85円です。
パートアルバイトの時給と同じくらい。
1時間働いてサンドイッチ1つ。という感覚です。
また、そのほかの指数も見てみましょう。
ビッグマック指数
日本円でのビッグマックから見た世界各国のビッグマックの価値31位
https://www.economist.com/big-mac-index
スターバックス指数
世界でのスターバックスのラテの価格。ドルベースで日本は36位
https://www.finder.com/starbucks-index
このようなことを考えると日本円の価値は世界から時間の経過とともに下がっていく傾向になります。
今持っている日本円の価値を守っていくにはやはり世界でのシェアが大きい通過に変えて保持していくことで守れることとなります。
実際にはドルやユーロ、できれば海外で。
そして海外でリスクのない金融商品へ逃して、さらに金利を取る、または生命保険にして守るということが可能です。
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